こんにちは、めでぃあ(@damediacom)です。
みなさんは海賊版フィギュア(偽造品)を間違えて購入しそうになったことはありますか?
年々、フィギュアの価格が上がるにつれ、そこに目を付けた違法な業者の出品が目立つようになりました。
間違って購入しないように実際に販売されている商品を例にチェックしておきたいポイントをまとめてみました。
はじめに
今回は特に海賊版が多く出回っているフィギュア「ルイズ Finale ウエディングドレス Ver.」を例にします。

ヤフーオークション(ヤフオク)でヒットした7件のうち、僕調べで海賊版フィギュアだと思われる商品を赤で囲んでみました。
半分以上が海賊版という現状です。
どのようなところを見て海賊版と判断したか、商品の詳細を一緒に見ていきましょう。
商品の価格から判断する
商品価格が圧倒的に安い

定価:20166円(税込)
海賊版:6980円(税込)
現在はプレミアがついて正規品の相場だと約3万円前後で取引されています。
当たり前ですが、正規品はジャンク品でもない限りこんなに安くなりません。
特価品を見つけた勢いで購入しないようにしましょう。
商品画像から判断する
実際に掲載されていた商品の画像を見てみましょう。
商品画像がオリジナルではない
まず、商品画像は信用できません。
こちらはヤフーオークションにて実際に掲載されていた商品の画像です。

この商品を見てどう思いますか?
写真には「フィギュアの拡大写真」と「全方向から撮影した写真」があり、知らない人からしたら丁寧な印象を受けます。
しかし、この商品の出品者は違法な販売業者です。
この画像を検索をしてみると、中国のショッピングモールサイト「淘宝(タオバオ)」で同じ写真が使われていました。

残りの写真は公式サイト「ルイズ Finale ウエディングドレス Ver.」からの引用です。
つまりこの商品は全て拾った画像で構成されていることになります。
もし気になるフィギュアがあれば「淘宝(タオバオ)」の商品が検索できる「タオバオ新幹線」というサイトがあるので検索してみてください。日本語でも検索できますが、作品名の中国語で検索するとより正確な検索結果が表示されます。

特典なし(店舗特典、予約特典)
海賊版のフィギュアには店舗特典がついていないことがほとんどです。
ただし、追加の換装パーツなどは一緒に複製されるだけなので信用度は高くありません。
フィギュアのクオリティが低い
次の画像は「正規品」と「海賊版」の比較写真です。








海賊版
海賊版を見分けるポイントを以下にまとめました。
- 顔が似ていない(タンポ印刷の版を違法業者が持っていない 参考:タンポ印刷デモ)
- 分割箇所に隙間がある(塗膜込みの正規品を複製して再塗装するため元の塗膜分だけパーツが大きい、正規品とは異なる場所で分割している)
- 台座が違う(台座と靴に隙間があることが多い)
- 色が異なる(全く同じ色を調色するのは難しい)
- 角がつぶれてる(繰り返し複製した結果凹凸が無くなる)
- 線が入っている(パーティングライン処理をしていない)
- 表面が汚い(穴埋め、表面の磨きをしていない)
- 全体的にクオリティが低い(3Dスキャナーで3Dデータ化している可能性)
フィギュアの見た目に少しでも違和感を感じたら購入はやめておきましょう。
パッケージが違う
基本的に海賊版はパッケージなし(箱なし)ですが、たまに箱付きの出品も見かけます。
以下のようなパッケージには注意しましょう。
- メーカーロゴがない
- パッケージデザインが違う
- 版権シールがない
- JANコードを使っていない
メーカーロゴがない
正規品のパッケージと海賊版のパッケージを比較してみます。


ブリスターパック(透明パッケージ)にあるキャラクター名と、外箱右下のメーカーロゴが消えています。


左下のメーカーロゴが消えています。
パッケージデザインが違う
実際にタオバオで販売されている海賊版フィギュアです。

先ほどの正規品のパッケージとは大きく異なり、付属品の一部が無くなりコンパクトなデザインに変えられています。また箱には「Animation Hand-made Toys アニメのおもちゃ」と書かており、キャラクター名すら見つけられません。
騙されないためにも事前にフリマなどで正規品のパッケージデザインを知っておく必要があります。
版権シール
偽造防止のホログラムシールのことです。偽造品は版権シールがない、または箱に印刷されてることがあります。ただし解像度の低い写真から判断するのはとても困難でしょう。
JANコードを使っていない
日本製はバーコードの始まりが「45」「49」から始まります。これを国コードといいます。
商品の説明欄に国内正規品を記載があるのにもかかわらず、国コードが「45」「49」以外であれば海外向けにバーコードを変更している可能性があります。
取引相手が外国人
国内正規品を外国から輸入するのはおかしいので日本在住の人と取引しましょう。
海外から発送される
海賊版は海外の倉庫から発送されるパターンが多いです。


落札者負担の場合、落札価格とは別に国際配送の送料を払うことになります。
海外発送なので、関税法の知的財産侵害として空港で差し止めされることも。
トラブルに巻き込まれないためにも購入はしないように。
過剰な送料の請求にも注意
落札価格を上回るような高額な送料を請求する詐欺行為も流行っています。

ヤフオクガイドライン 「A.出品者の禁止行為」によると、落札者に送料を請求するとき「料金の名目やその内容、利用運送業者名や利用サービス名等」を商品説明に明記することになっています。
送料はどこかに必ず明記する必要があるので「配送方法と送料」と「商品説明」の2点は確認しておきましょう。
次のような商品説明には特に要注意です。
商品説明
送料:全国一律 7500円
海外倉庫拠点からの発送
本取引は海外倉庫からの発送のため14~30日程度の納期を予定しており、未着報告はしないようお願いします。
未着報告とは、商品が届いていない場合「8日目から12日目まで」にお金の返金申請が行えるシステムです。
返金できない期間まで納期を先延ばしにする文面です。従う必要ありません。
商品説明欄が長文だとつい送料の記載を見逃してしまいます。
もし間違えて購入してしまった場合は、とにかく料金を支払わずに運営に相談しましょう。
そのまま放置していると、落札者都合のキャンセルということで「非常に悪い評価」が付いてしまいます。
日本語が怪しい
次の画像は実際にAmazonに出品されている同じ商品の説明です。

日本語は難しく機械で翻訳すると文章がだいたい崩れます。
商品の説明欄がテンプレートの場合は質問を投げかけて日本人か確かめましょう。
出品者の評価を確認する
商品が正規品か海賊版か迷ったとき
「出品者の評価」から海賊版か判断する一番手っ取り早いです。
- 「悪い評価」が多い
- 「良い評価」の水増しを行っているか確認する
まず出品者を疑い、上記の2点を確認しましょう。
評価がそもそもない新規アカウントの場合は捨て垢の可能性があるで高額の取引はやめておきましょう。
「悪い評価」が多い

- 「ゴミが届きました。完全に贋作です。」
- 「正規品とは塗装が明らかに異なる偽造品と思われる品が届きました。」
- 「海外発送の時点でやめておくべきでした。良い勉強になりました。」
などコメントで被害を教えてくれているのにも関わらず購入者が後を絶ちません。
出品者の「悪い評価」を見る癖をつけておきましょう。
「良い評価」の水増しを行っているか確認する
「悪い評価」に比べて「良い評価」が上回っていても要注意です。
過去に評価の操作を行っている場合があります。

先ほどの出品者の初期の「良い評価」の一覧です。
あきらかに自作自演の空取引で評価稼ぎを行っていることがわかります。
評価操作の特徴を以下にまとめました。
- 即決
- 1円出品(落札システム手数料回避)
- データ販売(発送証明不要、他人に購入されてしまったときに発送できる商品)
- テンプレ評価コメント
- 相互評価
- 評価者の総合評価が低い(新規アカウント)
「良い評価」を捏造しているアカウントの出品を信用できますか?
出品者の初期の取引も確認しましょう。
違法な商品を見つけたら通報しよう
最後に、海賊版フィギュアを見つけたときに通報の協力をお願いします。数の力で海賊版を根絶しましょう。
ヤフオクで通報する
①出品者情報のすぐ下の「違反商品の申告」を選択

②「偽ブランド品など第三者の権利侵害が疑われるもの」を選択し「送信」で通報完了。

メルカリで通報する
①「…」から「この商品を事務局に報告」を選択。

②「偽ブランド・権利侵害品」を選択し「事務局に報告する」で通報する。

Amazonで通報する
通報の方法はいくつもありますが、以下の方法がおすすめです。
Amazon.co.jpのカタログ上に不安全、不快又は法令違反の恐れがある商品がある場合には、以下の内容をご確認のうえ、その旨を当サイトへご報告ください。
Eメール: seikatsu-anzen@amazon.co.jp
1.商品を特定するための内容
商品名
商品ページのURL
2.不安全、不快又は法令違反の恐れがあると思われる内容の詳細
引用元:不安全、不快又は法令違反の恐れがある商品の報告
コメント